ガス・水蒸気透過度測定装置
迅速測定、世界最高クラスの感度、SIトレーサブルを実現
本装置は迅速・高感度かつ高精度で、フィルムのガスバリア性
が測定可能な装置です。高水蒸気バリア性が求められる有機
デバイスや太陽電池のみならず、酸化による品質劣化を防ぐ
ために酸素バリア性が重要な食品・医薬品包装分野など、
さまざまな分野での研究開発や品質管理に貢献します。
一日あたり1滴の水を落ちたことに相当する10-7g/m2/dayレ
ベルの水蒸気透過度を検出できます。また、新規に開発した
測定法により測定時間を大幅に短縮し、公的機関の校正器を用
いることにより、国家標準にトレーサブルな定量測定が可能です。
現在、ディスプレイやデバイスメーカー、公的機関など国内、
海外(特に中国)へ多数の販売実績があります。
独自の手法(MA法)による迅速測定
Modified differential pressure method with an Attached support method
国立研究開発法人 産業技術総合研究所と共同で開発したフィルムのガス・
水蒸気透過度を測定する新しい手法です(特許出願済)。
測定試料と検出器の間に設けた「支持体層」が、測定時の差圧による
試料へのダメージを低減し、さらに測定時間の短縮に寄与します。
高感度検出器、多種類のガス透過度測定も可能
検出器に、四重極質量分析計(QMS)を採用しており、水蒸気透過度換算で10-7g/m2/dayレベルに相当する微量な水分の検出が可能です。また水蒸気以外にも様々なガスの定量が可能です。
トレーサビリティが確保された絶対値測定
国立研究開発法人産業技術総合研究所が開発した標準コンダクタンスエレメント
(SCE)を用いることで、
QMSを国家標準にトレーサブルに校正することができます。
標準コンダクタンスエレメントとは気体の流れやすさ(コンダクタンス)が校正されたエレメントです。
国際規格ISO/TS 20175:2018において、典型的なQMSの“その場”
校正法の一つとして、本技術は採用されています。
測定の自動化
タッチパネルで装置の起動・停止、試料室の開閉、水蒸気供給等の操作が可能です。簡単な操作を可能にし、誤操作による真空装置故障のリスクを低減します。